天守物語 Tenshu Monogatari

日本文学の至宝・泉鏡花 × 美を極めた天才画家・金子國義 極上のコラボレーション! Written by 泉鏡花 Ilustrated by 金子國義 編輯 津原 泰水 2015年3月16日、ただ眠っているかのように美しい姿のままこの世を去った画家、金子國義。彼が最も愛した戯曲を、多数の未発表作を含む和洋の傑作で飾り、その造本にも細部に渡って画家の血が通った究極の《遺作》、ここに完成。 2015年 8月1日発売 本体2,300円(税別) 天守物語 Tenshu Monogatari 表紙 Amazon で購入

あらすじ

鷹匠の青年《姫川図書之助》は消え失せた白い鷹の行方を追い、長らく人の踏み入っていない白鷺城の天守閣へと上っていく。その頂上で運命的に出逢った絶世の美女《富姫》。しかし彼女の正体は──。

本文抜粋

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こだわりの数々

「天守物語」刊行記念トークイベント開催!

2015年8月6日(木)19:00~ 八重洲ブックセンター本店 8階ギャラリー

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泉鏡花(いずみ きょうか)

1873年11月、石川県金沢生まれ。小説家。本名は鏡太郎。1891年、尾崎紅葉を訪ね、門下に入る。初期を代表する『夜行巡査』『外科室』で文壇の足場を築き、以降『高野聖』『草迷宮』『歌行燈』『婦系図』など名作を次々と発表、人気作家となる。その後戯曲に興味を持ち、『夜叉が池』『海神別荘』などを発表。1914年、小説『日本橋』ではじめて日本画家の小村雪岱が装訂を手がける。本書『天守物語』は文学の範疇を超えて、舞台や映画など様々な形で表現され、今も広く愛され続けている。1939年9月没。

編輯

津原泰水(つはら やすみ)

1964年9月、広島県広島市生まれ。小説家。青山学院大学国際政治経済学部卒。『奇譚集』『ブラバン』『バレエ・メカニック』「幽明志怪」シリーズ、「ルピナス探偵団」シリーズなど著書多数。『妖都』『ピカルディの薔薇』および監修作『エロティシズム12幻想』は金子國義の装訂による。短編集『11』(Twitter文学賞受賞)所収の「五色の舟」は近藤ようこにより漫画家され、文化庁メディア芸術祭マンガ部門で大賞を受賞した。

金子國義(かねこ くによし)

1936年7月、埼玉県蕨市生まれ。日本大学芸術学部在学中に舞台美術家の長坂元弘氏に師事。1964年より独学で油絵を描きはじめ、翌年、澁澤龍彦と出会い『O嬢の物語』の装訂と挿絵を担当。1967年、個展「花咲く乙女たち」(青木画廊)で画壇にデビュー。絵画のみならず、着物デザイン、写真など多岐にわたる活動は晩年も衰えることなく、十八代目中村勘三郎襲名に続き、六代目中村勘九郎襲名披露の口上の美術を手がけた。2015年3月16日、虚血性心不全により自宅寝室にて逝去。