短期の高給アルバイト程度の軽い気持ちで介護ヘルパーの仕事に応募した大学生のベックは、
難病・ALSを患い、全身の自由がきかない女性、ケイトの介護をすることに。
目をそむけたくなる現実を前にしても、毅然として美しいケイトに魅了され、
ベックは彼女の役に立とうと次第に努力するようになる。
そんなベックに、ケイトもいつしか心を開き、大好きだった料理を教えこむ。
ところがある日、ケイトを献身的に支えていたはずの夫・エヴァンが、
愛人をつくって出ていったのだ──。
ウィスコンシン州マディソン在住。2006年に出版された本作は著者第1作目の小説で、ニューヨーク・
タイムズのエディターズ・チョイス、ピープル誌の書籍トップ10などに選ばれた。フードライターとしても
活躍しており、新聞や雑誌などさまざまな媒体で料理に関するエッセイを数多く寄稿。
文芸誌「ティンハウス」のエグゼクティブ・エディターにも名を連ねる。
横浜市立大学国際文化学部卒。英米文学翻訳家。おもな訳書に『いつかぼくが帰る場所』（早川書房）、
〈フェアリー・ガールズ〉シリーズ（ポプラ社）、『ジュリエットからの手紙』（ヴィレッジブックス）、
『天国からはじまる物語』（理論社）などがある。
早稲田大学法学部卒業。法律事務所勤務。訳書に「プリンセスブートキャンプ」（アルファポリス）、
共訳書に「ポーに捧げる２０の物語」（早川書房）がある。