奈須崇『上方スピリッツ』

大型新人始動！笑って泣けるお笑い青春小説
ブラックマヨネーズ小杉竜一さん絶賛！「あの劇場の頃を思い出しながら笑った。元、同期の書く愛あふれる世界に泣いた。」
2015年10月24日発売 本体 1,600 円（税別）
奈須崇『上方スピリッツ』
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あらすじ

お笑いコンビ「上方スピリッツ」の漫才によって、孤独だった人生と絶つはずだった命を救われ、上方スピリッツ付きの構成作家となった主人公・阿部。上方スピリッツの所属する演芸場・日の出劇場の個性的な面々に囲まれ、事務の女性にほのかな恋心を抱きつつ、阿部は日々漫才ネタ作りに奮闘する。しかし、上方スピリッツは“漫才コロシアム”で優勝を逃し自信をなくしてしまっていた。二人の起死回生を願う阿部。その矢先、日の出劇場の閉鎖が正式に決まった。阿部は上方スピリッツのため、漫才コロシアムのトロフィーのため、劇場のため、そして愛する“お笑い”のため立ち上がるが、とある勘違いが思わぬ秘策となり──！？

登場人物

  • 【阿部幸守】元ハガキ職人の構成作家。いじめられて笑えなくなっていたところを、偶然ラジオで聴いた上方スピリッツの漫才に救われる。実直な性格で、とにかくお笑いが大好き。また、日の出劇場の事務員である服部さんのことを密かに想っている。
  • 【徳永崇恭】漫才師。「上方スピリッツ」ツッコミ担当。円形脱毛症に悩み、LEDブラシや毛生え薬をこっそり愛用している。
  • 【金子健二】漫才師。「上方スピリッツ」ボケ担当。アフロヘアーをトレードマークにしている。
  • 【杉村国晴】「上方スピリッツ」マネージャー。元芸人で金子とコンビを組んでいた。白髪に悩んでいる。
  • 【服部真奈】劇場事務員。阿部が「天使の服部さん」と呼ぶ、清純派で癒し系の優しい女性。
  • 【猪瀬優子】劇場広報担当。阿部が「悪魔の猪瀬さん」と呼ぶ、ドSの女性。コピー機におじきをしている阿部を目撃して以来、「おじぎ」と呼んでからかう。
  • 【菅 武史】劇場支配人。常に黒のロングコートを羽織っている。丸坊主の大男で強面。マトリックスのモーフィアスにそっくり。

著者プロフィール

奈須崇（なす・たかし）

1973年、大阪生まれ。吉本総合芸能学院（ＮＳＣ）大阪校第13期生。吉本興業では演劇ユニット「Ｇ・Ｖ」として活動。その後、大阪の人気劇団「スクエア」で舞台役者・劇作家として活躍。2002年には「日本インターネット演劇大賞優秀新人賞」を受賞、2005年には日本の小劇場の喜劇俳優の代表として「釜山国際演劇祭」に招致され、韓国放送公社テレビ番組に出演。2007年にスクエアを退団後、フリーで活動中。本作で小説家デビューとなる。
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