高名な言語学者としてハーバード大学で教鞭をとる50歳のアリス。同じくハーバード大学の学者である夫のジョンは変わらぬ愛情に溢れ、法科大学を卒業した長女のアナと医学院生の長男のトムには何の不安もなかった。ただ、唯一の心配は大学へも行かず、ロサンジェルスで女優への道を目指している次女リディアのことだけ。
ところが、ある日、アリスに思いもかけない運命が降りかかる。頻繁な物忘れ、講演会での言葉の詰まり、ジョギング中に起きた方向感覚の喪失などが続き、診察を受けたところ、すべての記憶を失ってしまう″若年性アルツハイマー病“と宣告されたのだ。しかもそれは子どもたちに50%の確率で遺伝してしまう家族性だった——。
手のひらからこぼれ落ちる砂のように失われていく記憶、今の医学ではそれを止めることはできない。アリスがアリスのままでいられるのは、あとどのくらいなのか。運命と闘うアリスと家族の葛藤、そして決断とは——。
ところが、ある日、アリスに思いもかけない運命が降りかかる。頻繁な物忘れ、講演会での言葉の詰まり、ジョギング中に起きた方向感覚の喪失などが続き、診察を受けたところ、すべての記憶を失ってしまう″若年性アルツハイマー病“と宣告されたのだ。しかもそれは子どもたちに50%の確率で遺伝してしまう家族性だった——。
手のひらからこぼれ落ちる砂のように失われていく記憶、今の医学ではそれを止めることはできない。アリスがアリスのままでいられるのは、あとどのくらいなのか。運命と闘うアリスと家族の葛藤、そして決断とは——。